初めて登板を志願し、キャリアをかけた一戦と言える大事な試合だった。
プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」3月10日第1試合、渋谷ABEMASの多井隆晴選手が随所に光る好プレーの連発で個人6勝目。個人スコアを過去全シーズンで大台の200P代に乗せる結果となり、麻雀業界を牽引するトッププロとしての実力と存在感を大いに証明して見せた。
個人スコアを189.5Pでこの対局を迎え、
偉業達成にはトップか大き目の2着が必要だった多井選手。
東1局に300・500をツモ上がり、その後は原点付近をキープする形で南入すると、思わず自画自賛してしまうほどの和了が飛び出したのは南1局だった。
本来の多井選手なら好形に向け切り飛ばすであろうマンズのペン🀍を、
序盤の少ない情報から山に濃いと的確な読みを入れて手に留め、変わりにドラ表示牌の🀖切りを選択。
これが好判断となり、見事🀍を引き寄せてピンズの三面張リーチで攻め立てた。これには解説の土田浩翔プロも「プロの一打ね。見事ですね」と称賛。
結果は、その後リーチで追いついた赤坂ドリブンズ・丸山奏子選手とのめくり合いを制して満貫を成就させた。
そして、南3局2本場には仕掛けた直後に上がり切る、最速最強を象徴するかのような和了を披露。
微差のトップ目で迎えたオーラスの親番では、EX風林火山の二階堂瑠美選手のリーチに自身もリーチでぶつけ、トップを確定付ける2000オールをツモ上がって逃げ切りに成功した。
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勝利者インタビューで南1局については
「ペン🀍になれば勝てそうだなと思った。ソウズだけ何とかすればよく、イージーでした」
と憎たらしさを感じるほどの強者の一言。
そして、この日は松本吉弘選手の連投が決まっていたとし、その上で自身の4シーズン200P越えを目指し、藤田晋監督に登板を志願して臨んだ対局だったと明かした。
そのことについては
「200Pはなかなか破られるポイントではなく、力があるうちに狙っておきたかった。監督の采配に意見するのは嫌なんですけど、初めて全員に出させて下さいと言って出さしてもらった」
と振り返った。
さらに、インタビュー終盤には、藤田監督がチェアマンとしてMリーグ発足など麻雀業界を支えてきたことなどを踏まえ、
「この6、7年で人生が変わったので、いろいろなことで貢献したいと思っている。もちろん優勝もそうだが、僕がどんどん勝つことで1位指名した藤田さんの先見の明を証明したかったのでうれしいですね」と強調。
今シーズンは4着回避率のタイトルも確定した影響があってMリーグスポンサーの日清食品から「麻雀星人」の認定を受けたことも伝え、
「麻雀プロとしてまた一つ認められたんだなと思うと、(プロを)やめなくてよかったなと思います」
とこれまでの麻雀人生を振り返る一面をのぞかせた。
苦しい壁を乗り越えて多くのタイトルを獲得し、多くの感動を我々に届け続けてくれる多井選手。
麻雀界の頂点に登りつめたこの男に唯一足りないのは、Mリーグ優勝のタイトルだけだ。
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