なぜ、鳴いたらあがれなくなるのかー。
今回は、麻雀において、なぜ鳴いたらあがれなくなるケースがあるのか。
というテーマで解説していきます。
はじめに
チーとかポンとか鳴きを入れるとあがりまでのスピードがあがるので、
麻雀を覚えたての頃はたくさん鳴いてしまいがちになると思います。
でも、鳴いて手が進みツモやロンだと思っても、仲間に「それあがれないよ」とかと言われて、どうして?となったことがある人もいるのではないでしょうか。
実際これは始めたての人は、ほとんどが経験する落とし穴だと思っていいです。
勿論私もしっかりこの落とし穴にはまった経験があります。私の場合は、ネット麻雀をしていてあがりだと思ったのに、あがりのボタンが出ずに混乱した覚えがあります。
もう二度とそういったことが起きないよう、今回はその原因を丁寧に解説していきます。
役がないとあがれない!?
この鳴いてあがれなくなる原因を簡潔にいってしまうと、役が無いからです。
「そんなの何度も言われたよ」「それは聞いたことがあるけどその意味がわかんない」など、いろいろ言いたいことはあると思うんですが、順を追って説明するのでお付き合いください。
鳴きのメリットデメリット
まず第一に鳴きというのは、
他の人が捨てたものの中で欲しい牌が貰えてテンパイまでのスピードが上がるというメリットがある分、デリメットもあるということを覚えてください。もしデメリットがなかったら、みんなが鳴きまくるみたいなことが起こってしまいますよね。そして、そのデメリットはいくつかあるんですが、
最大のデメリットといっていいのが、役の翻(ハン)数が下がってしまうことです。
役と翻(ハン)数の考え方
役というのは、
タンヤオなら1ハン、混一色なら3ハンみたいな感じで、1つ1つその役を作る難しさに応じてハン数というものが決まっています。そして、そのハン数が高い役ほど、点数が上がります。(役の一覧は関連記事からご覧ください)
そして、鳴いた場合は、
多くの役で、そのもともと決まっているハン数が減ってしまうのです。
役満を除いた、役は全部で26種類あります。
では、このうち、鳴くとハン数が減ってしまう役はどれだけあるかというと、12種類です。
さらに、この中で頭を7つ揃える七対子は、そもそも麻雀には2枚で泣くという概念がないので消します。また、ダブル立直というのも、第一ツモの後にすぐ立直する役なので鳴きという行為とは無縁ということで消して考えると、実質、23種類のうち、12種類、実に半分ぐらいが、鳴くと半数が減ってしまう役であることがわかります。結構多いですよね。
そして、ここで注目してほしいのは、もともと1ハンだった役です。基本的に鳴いた場合はもとのハン数からマイナス1されるので、はじめから1ハンしかないのに、そこからハン数がマイナス1されてしまう、つまりゼロになってしまうということは、役として認められなくなる、役がなくなるということを意味します。鳴くと役がなくなるからあがれない、というのは、こういうことです。
一方で、もともと2ハン以上ある役は鳴いてマイナス1になってもゼロにはならないので、点数は下がるけどあがることはできるよということになります。
なので、鳴いてあがれないケースというのは、もともとイーハンしかなくて、鳴くとマイナス1されてゼロになる、つまり、ツモ、立直、1発、ピンフ、イーペーコーのどれかであがろうとしてしまっているはずです。
ちなみに画像内の()は、鳴いた時にマイナスされるハン数を表していて、もう気づいているかもしれませんが、もともと3ハンあるのに鳴くと一気にマイナス3されて役として認められなくなる二盃口という役もあるので、これは頭の片隅にいれておいてください。
実践で使用するために覚えること
そして、全部の役をこれはマイナス1されるとか、これはマイナスされないみたいな感じですぐに覚えるのは難しいので、わかりやすい考え方を紹介したいと思います。
もともと2ハン以上ある役は、二盃口を除き、鳴いても役として成立するので、無視します。
優先して覚えるのは、もともと1ハンの11種類の役が、どれが鳴いたら半数がマイナスされてあがれなくなるのか、ということです。ここを覚えるのに全力を注いでください。
きっと皆さんの中には、「タンヤオって鳴いてもあがれるんだっけ?」とか、「平和は鳴くとダメなんだっけ?」みたいにこんがらがってしまっている人もいると思います。なので、ちょっとここで1ハンの役だけ整理してみると、こんな感じになります。
さっきもいったように、鳴くとマイナス1、つまり役として認められないのは、ツモ、立直、1発、ピンフ、イーペーコーの5つです。反対に、鳴いても1ハンをキープして役として成立するのは、タンヤオ、役牌、チャンカン、リンシャンカイホウ、ハイテイ、ホウテイの6つになります。まずはこの区別をはっきりさせましょう。というか、これを覚えておくだけで、鳴いて役がないから上がれないという事態を防ぐことができます。
1ハン役の説明
1ハンで鳴いてあがれない役
まず鳴くと役がなくなる5つから紹介します。
自摸(ツモ)というのはその名の通り、テンパイしているところからあがり牌を自分でツモってくる役ですね。一見、役っぽくないんですが、立派な役の1つです。なので、鳴いていない面前の場合では、他の役が一切なくても、このツモだけであがることができます。でも、鳴いていた場合は説明した通り、他に役がない限りこのツモだけではあがれません。鳴いてるケースで、このツモだけであがろうとしてしまった人は結構多いのではないでしょうか。
次に立直(リーチ)ですが、これは自分がテンパイした時に立直棒を1000点はらう行為です。これも役っぽくないですが、しっかりした役なので、他に役がなくても、立直した時点で他の人から当たり牌が出たらちゃんとあがることができます。でも、勿論、鳴いている場合は、立直はできません。
一発(イッパツ)というのはわかっている人も多いと思いますが、立直した巡目で、相手から鳴きが入らずあがった時に成立するものです。
次の平和(ピンフ)は、皆さんお馴染みの3つのセットが全て連番で、頭が役牌または自風以外の時に成立します。そして、最後の待ちがリャンメン待ちじゃなきゃダメです。そして、これが鳴いたらあがれない役の中で、皆さんを混乱させる1番の問題児なんじゃないかと思います。鳴かずに作ることを徹底しましょう。
最後の一盃口(イーペーコー)も鳴いてあがれなかった、という落とし穴にはまってしまったことがある人は、結構いるのではないでしょうか。これは、同じ種類の連番が2つある時に鳴かずに成り立つ役です。
1ハンでも鳴いてあがれる役
では今度は、鳴いてもハン数が下がらない、役として認められる6つについて軽く触れると、
断么(タンヤオ)は説明不要かと思いますが、こんな感じで、組み合わせは連番でも同じもの3つでもいいので、頭も含めてとにかく2から8のハイのみを使ってつくる役です。
次の役牌(ヤクハイ)・字牌(ジハイ)もお馴染みですが、東場だったら東、南場だったら南、に加えて、白發中や自風を3つそろえた時に成立します。
槍槓(チャンカン)は出現率約0.05%で、四暗刻と同じくらい出にくい役ですが、これは、自分以外の誰かが、ポンしているところに4枚目を持ってきてカンした時、それが自分の当たり牌だったらロンできるという役です。ただ、相手が手の中にあった4枚をカンした時は対象外です。プロリーグのMリーグでも、発足から5年間で、まだ1回しかでていません。それぐらいレアな役ですが、一応覚えておきましょう。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)というのは、同じ牌の4枚目を持ってきた時や、自分で3枚持っているところに他の人が4枚目を捨てた時など、どんな状況でもいいのでとりあえず自分がカンをして、リンシャン牌からあがり牌をつもった場合に成り立つ役です。
そして、海底(ハイテイ)と河底(ホウテイ)は考え方は同じですが、ハイテイは局が終わる最後の牌で自分がツモった時に認められる役です。鳴かずに面前で進めていてハイテイであがった時は、最低でもハイテイに加えてツモもつくことになりますね。そして、鳴いていた場合も成立するので、役がないのに「鳴いちゃってあがれないなー」なんて思っていた場合も、このハイテイであがり牌を引けば、鳴いているのでツモという役はつきませんが、このハイテイがついてラッキーなあがりに結びつくなんてこともあります。そしてホウテイは、ハイテイのロンパターンですね。局の最後の牌を自分以外の誰かが切って、それが自分の当たり牌だったらロンできるという役です。
はい、ということで一通り役の説明もしましたが、とりあえず、この1ハン役の中で、どの役が鳴いたら上がれないのか、どの役が鳴いてもあがれるのかを、しっかり覚えておきましょう。そして、2ハン以上の役は基本的に鳴いても成立はするので、どの役がハン数がマイナスされて、どの役がされないのかは、実際に麻雀をやりながら覚えていけばいいと思います。
最後に
最後に、この鳴いたらあがれなくなる問題があるので、麻雀を始めたての人は「基本的に鳴かずに面前でやって、立直を目指した方がいいよ」と言われることがあると思うんですが、個人的には別に鳴いてもいいんじゃないかと思います。
というのは、実際に鳴いてみてこれはあがれない形なんだとか、いろいろ試行錯誤することで少しずつ覚えていくことができるもんだと思っているからです。鳴かずに面前で進めることばかりに意識がいくと、さっき説明した1ハンの役の中でどれが鳴くとあがれないのかみたいなことを考える機会すら減ってしまい、なかなか上達しないんじゃないかと個人的には思います。
はい、ということで今回の内容が少しでも役に立ったら嬉しいです。
また、練習問題も3つほど用意した動画版も用意しているので是非↓から見ていただければと思います!
これからも一緒に麻雀ライフを楽しみましょう!
練習問題も含めた動画版はこちら
もっと初心者の方はこちらを
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