「ロボ」の愛称で親しみあるMリーガー、小林剛。その感情を一切排したかのような、超合理的な判断と華麗な鳴きは、多くの麻雀ファンを魅了し続けている。一体その頭脳の中では、どのような思考が繰り広げられているのか。
もし、そのロボの脳内を、本人が実戦対局を通して、余すところなく言語化してくれるとしたら、知りたくないだろうか?
YouTubeチャンネル「発男道場」で公開された動画「【麻雀実戦解説】ロボの脳内がついに!小林剛プロの思考に迫る」では、その夢のような企画が実現。小林プロをゲストに迎え、その思考の核心に迫る。本記事では、その貴重な解説の要点を凝縮して紹介しよう。
本記事は発男道場の動画より
ロボの思考法:過度な読みより「素直な手作り」
まず動画を通して小林プロが強調するのは、相手の手を過度に読むことよりも、自分がアガれる手牌を素直に作りに行くことを重視する、という姿勢だ。難しい読みを駆使するよりも、確率的に最もアガリに近いルートを選択し続ける。その徹底した合理性こそが、小林プロの強さの根源なのだ。
実戦譜から学ぶ、小林剛の思考回路
動画では、東場からオーラスまで、小林プロの合理的な思考が、本人の言葉で詳細に解説される。
1、鳴きの哲学:配牌から仕掛けを構想する

小林プロの代名詞ともいえる「鳴き」。彼は、配牌の段階から常に「何を鳴くか」を考えているという。特に役牌の重なりを重視し、アガリ率、打点、そして守備力まで考慮に入れた、極めて合理的な基準で仕掛けていく。
2、手組みの柔軟性:あらゆる可能性を追う

役牌の仕掛けだけでなく、ピンフや混一色など、手牌の状況に応じてあらゆるアガリの可能性を模索する。一つの役に固執せず、最も効率的なルートを常に探し続ける。その柔軟な構想力が、高いアガリ率を支えている。また、なんでもかんでも鳴くのではなく、鳴いた後でも最終形が「愚形打点なし」になるような鳴きはあまり取りれていないことも明かされている。
3、全てを見据えたゲームメイク

「西家からのリーチは一発を消すと海底がいく」だったり、「河底でここには打って欲しいからあえてズラす」などアガる以外の鳴きや思考もかなり披露されている。特にオーラスでは、その思考はさらに研ぎ澄まされる。点差、リーチ棒の行方、そして流局時のノーテン罰符まで、局の収支がプラスになるための全ての要素を考慮に入れ、最適の一打を導き出している。
プロの真似より、まずは素直に

小林プロは、動画の最後に初中級者へ向けて、温かいアドバイスを送る。「プロの鋭い読みを真似しようとせず、まずは自分の手を素直に打つことが一番大事」複雑な読みや難しいセオリーに惑わされる前に、まずは基本に忠実に、自分のアガリに向かって素直に打つ。小林剛というプロの思考は、麻雀の本質的な楽しさと、強くなるための最も重要なヒントを、我々に教えてくれる。
ぜひ動画本編で、「ロボ」の思考の全てに触れ、あなたの麻雀をよりシンプルに、そしてより強く進化させてほしい。